安心につながる社会保障
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社会保障は、高齢者の皆さんのみならず、現役世代の「安心」も確保するものでなければならない。そうした観点で、社会保障制度の改革・充実を進めてまいります。特に、仕事と介護の両立は、大きな課題であります。私は、「介護離職ゼロ」という、明確な旗を掲げたいと思います。
直近の調査で、介護離職者が、初めて、年間10万人を超えました。離職を機に、高齢者と現役世代が、共倒れしてしまうという悲しい現実があります。東京五輪が開かれる2020年には、団塊世代が70歳を超え、その数は、さらに増えていく。日本の大黒柱である、団塊ジュニア世代が、大量離職する事態となれば、経済社会は成り立たなくなる。
その危機は、もう目前に迫っています。今、ここから、始めなければなりません。「介護離職ゼロ」を目指して、介護施設の整備や、介護人材の育成を進め、在宅介護の負担を軽減する。仕事と介護が両立できる社会づくりを、本格的にスタートさせたいと思います。
急速な高齢化の進展。社会保障負担の増加。単にそう考えれば、これは、ピンチでしかありません。しかし、豊富な経験や知恵を持つ人材が増えると捉えれば、これは、大きな、大きなチャンスであります。意欲あふれる高齢者の皆さんに、社会の担い手として、もっと活躍して頂く。
「生涯現役社会」の構築を目指します。予防に重点化した医療制度へと改革を進めます。企業による健康経営、健康投資を促すような仕組みをつくりあげます。同時に、高齢者に多様な就労機会を提供してまいります。年金も含めた所得全体の底上げを図ることで、高齢者世帯の自立を支援してまいります。